沖縄の学校教育を考えるとき、学力問題を避けて通ることはできない。解決の糸口のないまま、負のスパイラルに陥っている。公立進学高校について考えたい。
 県は、授業時間を増やすことで学力向上させようとしてきた。公立では、授業時間が長い。0校時なるものを皆様はご存知だろうか。文部科学省が定める時間数以上を確保するために実施されている1校時前の授業のことだ。0校時確保のために、学校により違いはあるが朝七時半頃には登校する。終了時間は五時が一般的だ。県内私立の昭和薬科は、八時四十五分登校、下校は週二回が四時、週三回が五時だ。また、公立では、夏休みの三分の二程度を廃止して、授業を行っている。しかし、学力向上の結果が出ていないのが現状だ。
教育に対する根本的な考えを改める時期ではないだろうか。教師が多くの授業を行うことで、学力が向上するのではない。生徒が予習や復習で自学している時に、学力を伸ばしているのである。必要以上の授業や学校の拘束は、学力向上ではなく妨げになるのだ。生徒の自主性をも奪う。0校時や夏休み授業は、廃止するべきだ。
 私も微力ながら学力向上に携わるべく、小さな数学塾を経営している。生徒の自主性を重んじ学力を伸ばすことに成功しているので紹介したい。公立学校の二倍以上のペースで生徒は学んでいるが、授業は週に一度の二時間しか行わない。からくりは宿題だ。生徒は自ら時間を工面し、6時間程の宿題を終えてから授業に臨む。授業では、自由な発言が許され、多くの時間は質問に費やされる。最後に確認のテストを行う。私は厳しく管理しないが、宿題を忘れる生徒はいない。生徒が学ぶ空間を演出することが、私の仕事である。
生徒は、勉強から学問だけでなく、自己管理や自主性を身に着けることができる。必要以上の学校の拘束は、子供たちの可能性を奪う。知識の詰め込みは悪いことではない。しかし、その手法が沖縄教育界に問われている。

那覇市 数学塾経営 中村智治
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